CDBCは米国連邦議会の承認が必要またステーブルコイン法案も

米連邦準備制度のパウエル議長が、米国がステーブルコインのための立法枠組みを必要としていると下院民主党議員に述べたと、ジェローム・パウエル（Politico）が報じた。火曜日の下院金融サービス委員会の民主党メンバーとの非公開会議で、その交渉が「終盤」に近づいていることに満足していると述べたとされる。Politicoの報告によると、その場にいた人物の話である。

ジェローム・ハイデン・”ジェイ”・パウエル（英: Jerome Hayden "Jay" Powell、1953年2月4日 -）は、アメリカ合衆国の銀行家・弁護士。連邦準備制度理事会（FRB）理事を経て、2018年2月、第16代議長に就任。

また、パウエルは、連邦準備制度が行動を起こす前に、中央銀行デジタル通貨（CDBC）についての議会の承認が必要だと述べた。

「もし中央銀行デジタル通貨を導入するなら、議会がその承認をする必要があります」と報告されている。「私たちは提唱者ではありませんが、議会に中央銀行デジタル通貨を推奨するような決定を下したわけではありません」と述べたという。

ステーブルコインとは

通常、他の暗号通貨（仮想通貨）と比較して価格の安定性を持つデジタル通貨を指します。これは、通常、法定通貨（例：米ドル、ユーロ、円など）や他の安定した資産（例：金、債券など）とペッグされています。ステーブルコインは、暗号通貨市場での価格の急激な変動から保護されることが期待され、支払いや送金、価格の保持などの用途に広く使用されています。

CDBCとは

中央銀行デジタル通貨（CBDC）は、中央銀行が発行するデジタル形式の通貨です。これは、法定通貨や国の通貨としての役割を果たし、中央銀行によって管理されます。CBDCは、現金のデジタル版として機能し、電子決済や送金などの機能を提供します。また、ブロックチェーン技術などの分散台帳技術を使用して、安全性と透明性を確保することができます。CBDCの導入は、現金の使用量が減少し、デジタル決済の普及が進む現代の経済状況において、中央銀行の政策オプションの1つとして注目されています。

中央銀行デジタル通貨（CBDC）の仕組みは、通常、中央銀行によって発行され、中央銀行のデジタルアカウントで保管されます。以下は、CBDCの一般的な仕組みです：

1. 発行: 中央銀行は、CBDCを法定通貨として発行します。これは、通常の紙幣や硬貨と同じように、中央銀行によって保証された通貨です。

2. 保管: CBDCは、中央銀行が管理するデジタルアカウントに保管されます。個人や企業は、このデジタルアカウントを所有し、CBDCを保有することができます。

3. 取引: CBDCはデジタル形式であり、電子的な支払いや送金に使用されます。個人や企業は、CBDCを使って商品やサービスを購入したり、他のアカウントに送金したりすることができます。

4. 監視: 中央銀行は、CBDCの取引を監視し、必要に応じて規制や政策を適用します。これにより、資金洗浄やテロ資金供与などの不正行為を防ぐことができます。

5. 技術: CBDCは、ブロックチェーン技術や分散台帳技術を使用して実装される場合があります。これにより、取引の透明性やセキュリティが向上し、信頼性が高まります。

CBDCの具体的な仕組みは、国や地域によって異なる場合があります。それぞれの中央銀行が独自の方針や技術を採用してCBDCを実装します。

ジェローム・ハイデン・”ジェイ”・パウエル

アメリカ合衆国の銀行家・弁護士。連邦準備制度理事会（FRB）理事を経て、2018年2月、第16代議長に就任。

ワシントンD.C.生まれ。1975年プリンストン大学卒業。1979年にジョージタウン大学ローセンターでJ.D.取得。1984年から1990年までディロン・リード＆カンパニーの上席役員。ジョージ・H・W・ブッシュ政権では財務次官補（国内金融担当）、財務次官を務めた。1997年から2005年までカーライル・グループ共同経営者。
2012年に連邦準備制度理事会（FRB）の理事に就任、2014年6月16日に再任された（任期は2028年1月31日まで）。
2017年11月2日、アメリカ合衆国大統領 ドナルド・トランプにより2018年2月に任期切れで退任するジャネット・イエレンの後任となる次期連邦準備制度理事会議長に指名された。
2022年5月12日、上院本会議でパウエルの連邦準備制度理事会議長再任が賛成多数で承認された。2期目は5月23日から2026年5月15日までとなる。

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[出典：CoinDesk]