今がBTCや暗号資産関連商品への投資の適切な時期です
電気代は、マイニングコストの大きなコストです。ビットコイン価格が電気代を下回ると、マイニング会社の運営は継続が難しくなります。ビットコイン価格がマイニングコスト全体を下回ると、マイニングは赤字になることになります。
最近世界最大級のビットコインマイニング機器メーカーのビットメイン(Bitmain)が発売したS21とS19のマイニングマシンを詳細に調査した結果、次のような結論に至った。
- 2024年のビットコインの半減期やBTCの現物ETF [Exchange Traded Funds]の上場承認を見越して、今がBTCや暗号資産関連商品への投資の適切な時期であると思われる。
一、マイニング会社の収益とコスト分析
最近、ビットコインマイニング機器のトップメーカーであるビット大陸は、最新モデルのS21シリーズを公開しました。このモデルは、今のところ最も高い算力と電力効率を誇っています。この進化は、マイニング業界にどのような変化をもたらすのでしょうか?
こちらでは、収益とコストの2つの側面から、マイニングの基本的な収益性について解説いたします。
①、マイニング収益の計算方法
マイニングの収益を算出する際、以下の概念の理解が必須です。
- 採掘難易度(Difficulty)及びディフィカルティーは、主に仮想通貨(暗号通貨)の分野で使用される用語で、特定のブロックチェーンネットワークにおけるブロックの生成難易度を指します。この概念は、特にProof of Work(PoW)と呼ばれる共通のコンセンサスアルゴリズムを使用するブロックチェーンに関連しています。マイニングの計算概念は、簡単に表すと、これから確定するブロックのハッシュ値がある閾値(Difficulty Target)より小さくなれば良いというものです。これは値が小さいほどマイニングが難しくなります。採掘難易度はシステムによってブロック生成が平均して10分に1回となるように2週間ごと(2016ブロックごとに)に一度調整が行われます(前回のブロックチェンネットワーク全体のハッシュレートに基づいて動的変動)。
これにより、ブロック生成時間が常に約10分になるように保証されます。
もっと細かく解説すると10分(600秒)ごとに1ブロック生成し、1日あたり144ブロック生成するため、2016/144 = 14日ごとに難易度が調整されます。平均ブロック生成時間が10分より長ければ難易度を下げ、短ければ難易度を上げます。これを採掘難易度の「Retargeting」と呼んでいます。 - 採掘速度(Hashrate)及びハッシュレートは、採掘者(マイナー)がブロックを生成するための計算能力を表します。採掘難易度と同様に重要な指標としてハッシュレート(採掘速度)があります、ハッシュレートとは、マイニングマシンの計算力の測定単位です。hash/s(1秒間に計算できるハッシュ数)という単位が使われ、K(キロ)・M(メガ)・G(ギガ)・T(テラ)などの単位と合わせて使われます。
- 1M(メガ)=1,000K
- 1G(ギガ)=1,000M
- 1T(テラ)=1,000G
- 1P(ペタ)=1,000T
- 1E(エクサ)=1,000P
ハッシュレートが1TH/sに達したということは、1秒あたり1兆回ハッシュの計算を行うことができるということです。これは通常、ハッシュ値を計算する速度や処理能力を表します。 - ブロック報酬(Block Reward)は、ブロックチェーンでのトランザクションの検証に協力したユーザーに割り当てられるデジタルトークンのこと。新しく発行されたデジタルトークンの一部が割り当てられる。
次回の半減期は2024年5月に予定されており、ブロック報酬は現在の6.25BTCから3.125BTCに半減する。 - 24時間の推定マイニング収益(24h Estimated mining revenue):マイニング機が理論上1日あたり採掘できるBTCの量です。この数値は運などの要因の影響を受けず、マイニング収益を評価する上で重要な指標です。
例えば:採掘難易度(ディフィカルティー)がDの場合、2^32乗のD回ハッシュ計算を行うことで、新しいブロックを採掘し、ブロック報酬としてR個のBTCを獲得することができます。マイナー及びマイニングマシンの合計ハッシュレートがHの場合、2^32分のD回ハッシュ計算を行うのにかかる時間は、(D×2^32)/H秒です。
理論上、マイナー及びマイニングマシンの1秒あたりの採掘収益PはR×H/(D×2^32)です。
1日は24時間で(24×60×60)86,400秒あります。したがって、BTCの1日のマイニング収益は、以下の式で推定できます。P=24×60×60xR×H/(D×2^32)
24時間の推定マイニング収益 = 算力 x ブロック報酬 x 24時間
上記の計算式で計算して見ましょう。
例えば、S21シリーズのマイニングマシンのハッシュレートが200T、現在の採掘難易度(ディフィカルティー)が57,321,508,229,258Hです。ブロック報酬が6.25BTCの場合、1日の採掘収益は以下のとおりです。
24×60×60×6.25×200×1,000,000,000,000/(57,321,508,229,258×2^32)= 0.00043868 BTC。
今日のBTCの相場ではBTCが4,120,352.62JPY(410万~円)で計算すると、
一台毎のマイニングマシンの報酬は4,120,352 x 0.00043868 = 1,807.51円です。
(その他の経費はここでは含まれておりませんでした、例えば電気代、人件費、場所代及び家賃など)
次は、ここまで採掘収益の計算方法を理解したところで、主流の採掘機(マイニングマシン)の採掘(マイニング)コストを見てみましょう。
②、マイニングコストは主にマイニングマシン及び設備代と電気代(人件費などその諸々経費)
グローバルなハッシュレートの分布を見ると、アメリカは世界最大のビットコインマイニング産業を有しており、ビットコイン(ブロックチェン)ネットワーク全体のハッシュレートの38%以上を占めている。ニューヨーク・タイムズは、アメリカの34の大規模なマイニング企業を調査し、そのうちテキサス州、ニューヨーク州、ジョージア州に最も多くのマイニング企業が存在していることがわかった。エネルギー情報局のデータによると、これらの3つの州の平均電力コストは、2020年以降、0.0659ドル/kWh(9.81 円/kWh)となっている。
- 電気代
国 1kWhあたりの電気代(日本円) 発電形式 アメリカ(テキサス州) 15 火力発電、水力発電 日本 18~25 火力発電、水力発電、原子力発電 中国(河北省) 14 火力発電、水力発電 カザフスタン 10 火力発電、水力発電 アイスランド 40 水力発電、地熱発電 ロシア 12 火力発電、原子力発電 - マイニングマシンの価格
市販されているトップ3のマイニングメーカーは、ビットメイン(Bitmain)、マイクロビット(MicroBT)、カナン(Canaan)です。
ビットコインが新しく発表したS21シリーズの採掘機は、能率比の頂点に達しました。S21の能率比は17.5J/T、S21 Hydは16J/Tです。能率比が低いほど、同じ算力で消費電力が少なくなり、電気代が安くなります。
S21が登場する前は、市販されている主流の採掘機はS19シリーズでした。
したがって、次にS21シリーズとS19シリーズの採掘コストを比較します。
二、マイニングマシンの収益とコスト分析
コストを計算する際には、電気代に加えて、マイニングマシンのコストも償却する必要があります。
MarathonやRiotなどの大規模な採掘企業の決算資料によると、マイニングマシンは一般的に5年間で償却されます。日本の設備償却制度とは、固定資産の取得価額を耐用年数にわたって均等に費用計上する制度です。
固定資産とは、事業に使用される機械や設備などの有形資産を指します。
各型式のマイニングマシンのマイニングコストを計算することができます。
- | マイニング報酬/BTC | 消費電力kW | 収益 | 電気代(仮) | 純収益(仮) |
---|---|---|---|---|---|
毎日 | 0.000241274 btc | 79.2kW | 997円 | 792円 | 205円 |
毎週 | 0.001688918 btc | 554.4kW | 6,978円 | 5,544円 | 1,434円 |
毎月 | 0.00723822 btc | 2376kW | 29,908円 | 23,760円 | 6,148円 |
年間 | 0.08685864 btc | 28512kW | 358,894円 | 285,120円 | 73,774円 |
Antminer S19 Pro 110TH/s 電気代が18円/kWhの場合
- | マイニング報酬/BTC | 消費電力kW | 収益 | 電気代(仮) | 純収益(仮) |
---|---|---|---|---|---|
毎日 | 0.000241274 btc | 79.2kW | 997円 | 1,426円 | -429円 |
毎週 | 0.001688918 btc | 554.4kW | 6,978円 | 9,979円 | -3,001円 |
毎月 | 0.00723822 btc | 2376kW | 29,908円 | 42,768円 | -12,860円 |
年間 | 0.08685864 btc | 28512kW | 358,894円 | 513,216円 | -154,322円 |
(koin.workより.2023/10/10-18:03)
マイニングコスト = 電気代 + マイニングマシンのコスト / マイニングマシの寿命
毎BTC | 半減期前 | 半減期後 | ||||
モデル | S21 | S19Pro | S19XP | S21 | S19Pro | S19XP |
単価 | 3,543 | 4,474 | 8,329 | 7067 | 8,949 | 16,658 |
単価% | 21.9% | 17.4% | 35.0% | 21.9% | 17.4% | 35.0% |
電気代 | 12,574 | 21,230 | 15,449 | 25,149 | 42,459 | 30,897 |
電気代% | 78.1% | 82.6% | 65.0% | 78.1% | 82.6% | 65.0% |
1BTCコスト | 16,107.95 | 25,703.82 | 23777.61 | 32215.90 | 51,407.64 | 47,555.22 |
(NextGen Digital Ventureより)
上図からわかるように、S21シリーズのマイニングマシンは、S19シリーズと比較して圧倒的に有利を持っています。難度が変化しない前提で、半減期前のマイニングコストは$16,000から$26,000円の間ですが、半減期後のマイニングコストは2倍になる。
電気代は、マイニングコストの大きなコストです。ビットコイン価格が電気代を下回ると、マイニング会社の運営は継続が難しくなります。ビットコイン価格がマイニングコスト全体を下回ると、マイニングは赤字になることになります。
留意すべき点は、採掘難度は過去10年間で急激に増加している、採掘者の競争は激しさを増しています。そのため、採掘は非常に厳しい産業であると言えます。したがって、採掘難度の増加に伴い、1BTCあたりのコストは、上図のより高くなる可能性が高いです。
ビットメイン社(Bitmain)のS19シリーズが現在稼働中の最も普及しているマイニングマシンであるため、ブロック報酬を加えたとしても、高額なマイニングコストと低迷するビットコイン価格は、マイニング業者に大きな負担をかけると考えられます。半減後もビットコイン価格が大きく上昇しない場合は、設備をアップグレードしていないマイニング業者は存続が難しくなるでしょう。
以上が、ビットコインマイニング収益についての説明です。
マイニング情報出元:koin.work
[出典:参照NextGen Digital Venture]
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